農業の挫折と新たな挑戦
JetMinMinの2人が浜松の実家に引越して1年が経ちました。もう何度も書いているかもしれませんが浜松に移った理由は2つ。1つは、リーマンショックによる急激な不況で店舗デザインの仕事が激減し一時避難をしなければいけなかったこと。もう1つは「半農半デ」すなわち将来への保険の1つ(私達の考える将来の保険は3つ、1つ目は年金をしっかり払うこと、2つ目は生涯積立型の生命保険に加入すること、3つ目は経済破綻をした国でも生きていけるように食料を自給すること)として、農業とデザインを両立かつ融合させた生活を完成させること。どちらかというともともと裕福なデザイナーではなかったので「半農半デ」への期待の方が大きいかたちではじめた浜松暮らしでした。しつこいようですが、なぜ浜松かというと実家があるから。
浜松に帰ってきてまずはじめたのは、荒れ放題の耕作放棄地をなんとか畑らしく蘇らせることでした。セミの鳴く夏真っ盛りに体中の水分が全部なくなるんじゃないかと不安になりながらの作業でしたが、なんとか目標はクリア、ウネらしいものを作って、秋野菜の種を植えて、収穫のまねごとも経験しました。
しばらくして直面したのは自分達の畑は虫だらけで葉もの野菜は全滅してしまうという現実でした。ここ浜松市は農産物の収穫高で国内トップ5にはいるほど農業の盛んな土地なのですが・・・実態はどこの畑も農薬漬け、雑草は除草剤で枯らし、土の栄養は化学肥料。とても私達のイメージする農業とはかけ離れていました。私達の畑はそんな農薬畑に囲まれた中にあり、隣りは農薬漬けのビニールハウス、ハウスを乾燥させるためのでっかいファンから常に私達の畑目掛けて風が吹いているという場所。こんなところで無農薬無肥料の自然栽培をしたところで、とても「BIO/ビオ」と言える野菜はできないし、それ以前に害虫のオアシスになってしまって作物自体が実らないという挫折を味わいました。最近のブログに畑の様子が登場しないのはそのためです。
まわりの農家はみな高齢で、オーガニックなんで言葉すら知らないんじゃないかと思うような人々ばかり、そう、いわゆる「古い価値観」が支配する昔の嫌なイメージの村そのものです。また、農業というのは難しいもので、たまたま実家が農地を持っていればはじめられるけど、何もない状態から畑を借りるというのは市民農園以外では到底無理な世界なのです。グチが多くなってしまいましたが、そんなこんなで、浜松での農業は一時中断。畑はもとの雑草地へと戻りました。
でも、困難が多い程燃える性格なのがJetとMinMin。今、新たな「半農半デ」用地を探して奔走中。次はまわりの環境の影響を受けにくい「森」を生活拠点にしようと企んでいます。その森に住みながら周囲の環境を「半農半デ」スタイルに作り変えていく予定です。もちろんそこは「LOHAMODS/ロハモッズ」らしく、自然への負荷は最小限にとどめながら、持続可能な森作りということになりますが。適当な場所があればいいのですが。どなたか適当な「森」に心当たりがありましたら、ぜひご一報ください。よろしくお願いします。JetMinMinの農業への挑戦は、今、一時止まってしまっていますが、これからも続きます。
by jetminmintopper | 2010-07-24 06:04 | JetMinMinFarm
<< 朝市 ベランダのトマト >>